行列式の計算

ガロア理論の理解に役立つと思い、置換や行列式の復習をしていた。

問題も解いた。

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この証明は以前アップした。

 

次の計算が困った。何度も計算したが、右の結果にならない。

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そこで表計算ソフトを使って、3次の行列式の計算をし、

4次の行列式が自動で計算出来るようにした。

4次の行列式を展開して、3次の行列式の1次結合を作れば良い。

計算してみたら、結果は-112094だった。

 

教科書は50年前のもの。誤りを発見出来て嬉しかった。

 左辺の16個の数の中に誤植があるのだろう。どれだか分からない

のだが、どなたか天才が見つけてくれると嬉しい。

行列式の計算 続き

 

50年前に学んだ数学の復習。

行列式の計算だ。「以下の等式を証明せよ」という。

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 何とか証明が出来た。途中まで証明をアップしたが、その続き。

この行列式の値をDとすると、展開公式により、

D=(b+c)^2(c+a)^2(a+b)^2+2a^2b^2c^2-a^4(b+c)^2-b^4(c+a)^2-c^4(a+b)^2

となる。

以下bc+ca+ab=Aと置いて式を変形整理すると、 

D/A=(b+c)^2(2a^2+A)+b^2(A-2bc-2ab)+c^2(A-2bc-2ca)

 この式が2A^2であることを示せば良い。

   =A\{(b+c)^2+b^2+c^2\}+2\{a^2(b+c)^2+b^3(-c-a)+c^3(-b-a)\}
        =A\{(b+c)^2+b^2+c^2\}+2\{(b+c)^2a^2-(b^3+c^3)a-bc(b^2+c^2)\}

     前半部分を2でくくり,たすきがけにより後半部分は因数分解出来て,

        =2A(b^2+c^2+bc)+2\{(b+c)a+bc\}\{(b+c)a-(b^2+c^2)\}

   =2A(b^2+c^2+bc)+2\{ba+ca+bc\}\{(b+c)a-(b^2+c^2)\}  
      ba+ca+bc=Aであるから,
        =2A(b^2+c^2+bc)+2A\{(b+c)a-(b^2+c^2)\}
     =2A\{(b^2+c^2+bc)+(b+c)a-(b^2+c^2)\}=2A(bc+ba+ca)=2A^2

以上から,

      D/A=2A^2

すなわち,D=2A^3=2(bc+ca+ab)^3

                                                                                    (証明終わり)

 
 

行列式の計算

50年前に学んだ数学の復習。

行列式の計算だ。少しずつ復習して、問題の演習に入った。

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この等式を証明せよ、という。

行列式の列や行を足したり引いたりして、行列式を変形

してみたが、うまくいかないので、基本に戻り、左辺を展開した。

この行列式の値をDとすると、展開公式により、

D=(b+c)^2(c+a)^2(a+b)^2+2a^2b^2c^2-a^4(b+c)^2-b^4(c+a)^2-c^4(a+b)^2

となる。 

第1項と第3項を(b+c)^2でくくり、式を変形すると、

(b+c)^2\{(c+a)^2(a+b)^2-a^4\}+\{a^2b^2c^2-b^4(c+a)^2\}+\{a^2b^2c^2-c^4(a+b)^2\}

2乗の差を和と差の積に因数分解して整理すると、

(b+c)^2\{2a^2+(b+c)a+bc\}\{(b+c)a+bc\}

              +b^2\{ac+b(c+a)\}\{ac-b(c+a)\}

                    +c^2\{ab+c(a+b)\}\{ab-c(a+b)\}

ここで、 (b+c)a+bc=bc+ca+ab

となるから、以下bc+ca+ab=Aと置いて式を変形整理すると、

D=(b+c)^2(2a^2+A)A+b^2A(-bc+ca-ab)+c^2A(-bc-ca+ab)

各項がAを因数に持つので、両辺をAで割り、

-bc+ca-ab=A-2bc-2ab-bc-ca+ab=A-2bc-2caより、

D/A=(b+c)^2(2a^2+A)+b^2(A-2bc-2ab)+c^2(A-2bc-2ca)

 この式が2A^2であることを示せば良い。

以下つづく

 

 

 

 

 

行列の表示

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行列はこのブログでは表示出来ない。

TeXを使ってどこかで書いて、画像にしておくしかないことが分かった。

行列以外はTeXできれいに書けるので、数学ネタはこちらで書いてアップする予定。

 

 

ガロア理論の勉強中

ガロア理論の勉強中。テキストは共立出版「数学のかんどころ14 ガロア理論」木村俊一著。この本が一番分かりやすいと思う。ガロア理論では体という加減乗除が出来る集合を扱うが、多くの本が抽象的な一般の体を取り上げている。この本に出てくる体は複素数全体の集合\mathbb{C}に含まれるものを扱っているので分かりやすい。すなわち、体K,L\subset\mathbb{C}というわけだ。

この本を読み進めていたのだが、進度を焦るあまり読み飛ばしもあった。

例を確かめることなくノートも取らなかったり、本の内容を写す「写本」で済ませていた。大学の友人の講義に触れたとき、彼が具体例を良く取り扱っていることに触発された。

本でさらっと書いているところや、例を一つ一つ確かめるため、20ページほど戻って読んでいる。

さらっと書いているところ。

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一般にK,L\subset\mathbb{C}が体なら体K,L\mathbb{Q}を含み,

任意の体準同型K\to L\mathbb{Q}上の体準同型となることがわかる。

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 こうしたところを自力で考え、確認しているところだ。