正五角形の作図


 まずは、1辺の長さが与えられたとき、コンパスと定規を使って、正五角形を作図することから始めたいと思います。とりあえず1辺の長さを1とします。

 作図するには、辺CDの垂直二等分線上に点Aがありますから、この点の位置を作図で求めれば良いわけです。


 そのためにACの長さを求めます。AC=x とします。


図のようにAC、BEを結び、その交点をFとします。
すると正五角形の性質から △BCA∽△FAB となります。
(理由:△BCAは二等辺三角形。頂角は正五角形の内角で108度。底角∠BAC=∠BCA=36度
△ABEでも同様に∠ABE=AEB=36度。
したがって△FABで∠FAB=∠FBA=36度であるから、
△FABは二等辺三角形。底角がそれぞれ等しいので
△BCA∽△FAB)

そのほか,△CBFと△EAFは合同な二等辺三角形ですから,図のように

BF=AF=x-1 となります。

BC:FA=CA:AB より

1:(x-1)=x:1

x(x-1)=1

x^2-x-1=0
これを解いて
x>0を考慮し
x=\frac{1+\sqrt{5}}{2}

AC=\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{5}}{2} であることが分かりました。

このACの長さををどうやって作図で求めるのかですが、

CDの垂直二等分線を引けば \frac{1}{2}}はつくることができます。
図のようにMN=CDとして,CDの中点Mから1の長さをとれば、
MN=1,CM[tex:=\frac{1}{2} となり,

三平方の定理からCN=\frac{\sqrt{5}}{2} ですから、

あとはこのCNにCMを加えれば良いわけです。
(NF=CM=1/2)

CFがその長さとなり,CA=CFとなるように点Aをとります。

こうして、点Aが決まりました。


あとは、A, C,Dを中心として半径1 の円をかけば
交点B,E が得られます。

良かったら,正五角形を作図してみて下さい。

次は、半径1 の円に内接する正五角形を作図してみます。

(続く)